「令和のアップデート講座 !」
東京では桜が満開になり、春らしい陽気になって来ました!
気が付けば、令和も4年!!
寂しいことに昭和も遠くなってしまいました。
いろいろな場面で、「昭和だねー!」なんて言われることも多い今日この頃!
実は、歯科界においても、昭和の常識は令和の非常識!なんてことがありますので、
カリオロジーアップデートが必要です。
カリオロジーとは、カリエス(虫歯)+オロジー(学問)の造語で、「虫歯学」と言うようなものです。
カリオロジーの解明により、虫歯は一つの細菌が出す酸によって歯が溶ける病気ではなく、
口の中にいる多くの種類の細菌による複合感染症であることがわかってきました。
また、この多くの種類の細菌が、砂糖だけに限らず、ショ糖、ブドウ糖、果糖、調理でんぷんなどの発酵性糖質から代謝産物として酸を産生し、虫歯になるということが解明されました。
ですから、飲料水などの原材料でこれらの成分が含まれていたら、要注意です!
また驚くことに、プラーク(歯垢)の中には、悪玉菌だけでなく、虫歯の原因菌を攻撃する善玉菌や、アンモニアを出して酸を中和する善玉菌がいることもわかってきました。
このような善玉菌が多い人は虫歯になりにくいと言えます。
こうした虫歯のメカニズムを知った上で、その人に合った毎日のケアを組み合わせれば、お口の中を健康に保つことができます。
また、ブラッシングに関して、昭和の常識は「一日3回、食後3分以内、3分磨く」でした。
しかし、平成の中頃、「食後すぐに歯を磨くと、食事中に表層脱灰されたエナメル質を傷付けるため、食後30分以内のブラッシングは避けた方がいい」という考えがありました。
最近では、虫歯予防のブラッシングの目的は、細菌の餌となる発酵性糖質を取り除くことなので、食後すぐ!が正しいブラッシングとなっています。
これに関しては、昭和の常識が正しかったということですね!
ブラッシング後、昭和の常識としては、よくうがいして歯磨剤は口腔内に残さないことが当たり前でした。
今では、まず何もつけずにブラッシングをしてプラーク(歯垢)を除去し、うがいをしてからフッ素の入った歯磨剤でもう一度ブラッシングをする2度磨きを推奨しています。
そして2度目はフッ素の効果を最大限に発揮させるため、歯磨剤の泡を吐き出すだけで。水ですすぎはしないことを勧めています。
これからも、「昭和」で止まらないようにわかると役に立つ知識をアップしていきたいと思います!!