食事は元気の源!
最近、めっきり寒くなりましたが、私の自宅から診療室までの間、ジョギング、ウオーキング、犬の散歩の方々をとてもよく見かけます。
皆さんとても元気で、ポケットに両手を突っ込んでズルズルと歩く私の横をさっそうと通り過ぎて行きます。
今、ブームであるジョギングは別として、お年寄りのウオーキングがなぜこんなに多くなったかを考えると、
やはり足腰を鍛えて丈夫にし、寝たきりにならない様にと考える人が多くなったのだと思います。
健康寿命を伸ばし、介護予防という事を考えると、とても良いことだと思います。
介護予防のサービスとして「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能の向上支援」の3つが認められていて、歯科の立場から言うと口腔に関する項目があります。
具体的には「固いものが食べにくい」「汁ものなどでむせる」「口が渇く」などのチェックリストがあり、どれかにあてはまると摂食機能障害の疑いが出てきます。
それらを改善、予防するためには、8020運動(80歳で20本の歯があること)といってなるべく自分の歯を残すこと、残念ながら歯を失ってしまったら、適切な入れ歯などを入れて良く咬めるようにすることが大切です。
良く咬むということは、唾液の量も増え、口の渇きも改善してくれます。
また、唾液腺のマッサージなどを行って唾液を出やすくしたり、ブラッシング指導なども重要です。
そして、口腔周囲の筋肉を鍛えて、食べ物をうまく飲み込む力をつけることは、誤嚥(ごえん)を防ぐという観点からとても重要です。
世田谷区では、「お口の元気アップ教室」と言って、パタカラ運動、吹き矢などの運動を通して、口腔周囲筋のトレーニングを行っています。
虫歯、歯周病の定期健診ということも大切ですが、これからはお年寄りの口腔機能改善ということも健康寿命を延ばすために大切なことになると思います。